プレイボーイ×天然な幼なじみ



「あ、暑いからだよ!夏だし!」

 私が言うと、龍太はニヤニヤしながら、

「梨桜は素直じゃないなぁ」

 そう呟いた。

 校門をくぐって下駄箱の前に行くと、龍太は女の子に囲まれた。

「「龍太さまー!」」

「「きゃー、こっち向いてぇ!」」

 あ、暑苦しい…!!

 今、気温が十℃くらい上がったかも。

「ごめん、どいてくれる」

 龍太がそう言うのが聞こえた。

「「えーーー」」

 皆が不満そうに声を上げる。

「俺、梨桜と教室行くから」

 皆の視線が私に注がれた。ひょえっ!?何、この空気!!


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