先生が私の名を呼ぶ時~ココロに差した光~


家には灯りがついてる。


     
ってことはアノ人がいるってこと。


「ただいま・・」


ドアを開けると中はしんと静まり返っている。


リビングから光が漏れる。あそこか・・・・


「お母さん」


部屋に入る。ちらかったガラスのコップの破片、ばらばらに破られた紙くず。今朝は見なかった光景が目に映った。


また別れたんだ・・。


私は慣れた手つきで片付け始める。破片が散らばる中にあの女が座っていた。「はあはあ・・」という荒い息遣いが聞こえる。


「お母さん、危ないから・・」


そういって母を立たせようとすると手を弾かれ、急にどっかにいってしまった。


「・・・はぁ」


いつまでこんな日が続くんだろう・・。


破片を拾ったあと、何かに目が留まった。これ・・・


「写真・・・・」


家族で写った写真がびりびりと破かれていた。皆が笑ってる・・・


私もアノ人たちも


「臭い・・。」


酒飲んだな・・。ほんと、ぶっ壊れてる。これが家族だなんて


「・・ヴぇっ」


気持ち悪さがこみ上げてくる。やばいっ・・


急いでトイレに向かう。


「・・っ・・・かはっ・・うっ・・」


私の口から吐き出されるものと一緒にこの胸のつかえもとれたら楽になるのに・・・。


「・・・はぁ」


目を閉じた。曇りがかった記憶を思い出してなんかむなしくなる。


「疲れた・・」


もう疲れたなぁ・・


そこで私の意識は途絶えた。





< 4 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop