腹黒年下くんの甘い罠。
何やかんやで辺りはすっかり暗くなりライトアップされた遊園地はとても綺麗。
「すごーい!!あれ、空中ブランコだよ!!」
私は興奮気味に空中ブランコを指差す。
ここは観覧車の中。
侑李くんは私の隣に座っている。
近い気がするのは気のせいだろうか。
「あ!!あれ!!」
ふと侑李くんの方を見てみると外なんか見ずに私をまっすぐ見つめる侑李くん。
.....やっぱり近い気がする。
そしてなぜ私を見ている?
「近いな。」
「近いの嫌?」
「まー気まずいよね?」
近いことを告げると侑李くんは寂しそうに笑う。
私にはそんな笑顔通じない。
可愛い男も、年下の男も残念ながら興味ないし。
どーせなら年上色気ムンムン男子に強引に迫られたいし.....
「それってドキドキしてるってこと?」
トンッ
侑李くんが私に迫る。
何度私はこんな状況にあったのだろう。
小悪魔な笑顔を浮かべる侑李くん。
顔、近い。
「してない。」
私は見てられなくて侑李くんから目をそらす。
「してるじゃん。」
下を向いた私には侑李くんがどんな表情をしてるかわからない。
だけど声は可愛くてとても楽しそう。