腹黒年下くんの甘い罠。
ここは三次元。
そーよ。
ここは三次元。
私を支えるのは間違えなく原田さん。
少し長い艶やかな赤みがかった黒髪も、優しそうでそんでもって色気を感じる目元も、程よい筋肉のつきかたも......
「原田さん....。」
夢なのだろうか。
彼が私の目の前にいる。
「原田?俺、田原だけど?」
「.....。」
そうだよね。
原田さんが三次元にいるわけないよね☆
田原.....先輩かな?
....うん、先輩だ。
スリッパの色が緑色だ。
ちなみに赤が2年で青が1年です。
にしても本当そっくり。
つまり超好み。
心臓ヤバい。
「フフッ。大丈夫、君?さっきから面白いなぁ。」
自分の世界に浸っていた私を見つめてクスクスと笑う田原先輩。
キューンッ
原田さんだ!!
「だっ大丈夫です!!すみませんでしたぁ!!」
やっぱり心臓に悪い!!
リアルって二次元より心臓に悪い!!
私は多分顔を真っ赤にして田原先輩から離れてダッシュでその場から逃げた。