身勝手な恋情【完結】
それはまるで迷子になった男の子みたいな顔で……。
「蓮さん……」
咄嗟に腕を伸ばし、彼の手首をつかむ。
今は絶対にこの手を放せないと思った。
うん。放しちゃだめだ。絶対に。
「未来の私が信じられなくても……今の私を信じてもらえるのなら……そばにいたいです。同じ朝を迎えたいです」
「――」
「蓮さんが好きです」
「お前……」
「好き。蓮さんが、好き」
一言好きと言えば気持ちが強くなる。
感極まったのか、抑えきれない気持ちが涙に代わって、ぽろぽろと溢れ、こぼれた。