身勝手な恋情【完結】

動揺を表に出さないよう、なるべく平静を装って立ち上がると

「お願いします」

可憐さんはホッとした表情で、ぺこりと頭を下げた。




応接間を出るとすぐにほかのメンバーに取り囲まれる。



「で、あの子なんなの?」

「社長の親戚みたいです」

「なーんだ、そうなんだ!」

「祐さんに連絡してみますね」

「よろしくー」



社長の親戚となれば、いっきに不信感が消える。

それまで心配顔をしていたみんなは安心し、昼休みも終わったこともあって、いっせいに自分の仕事に取り掛かり始めた。


自分のデスクに戻り、受話器を持ち上げる。

蓮さんの携帯は知らないから、とりあえず社長に連絡したいときはみんな祐さんに電話をすることになっている。


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