身勝手な恋情【完結】
「あ、和美っ!?」
振り返ると和美が腕を組み立っていた。
「なに、見てたの? 趣味わるっ!」
「いやいや、ひよさんもなかなかやりますなぁ……」
ニヤニヤと口元をゆるませながら、和明が座っていた席に腰を下ろす和美。
「あの元彼。素直に謝りたくても謝れないから、なんだかんだ偶然をよそおってひよに近づいてたのね。彼、よくここに来てたし。たぶんひよに偶然会えるチャンス探してたんだと思うけど……でもさすがに諦めたっぽいね、確かにいまのひよ、すっごくきれいになったもん。男と別れてきれいになるって最高の復讐よ!」
「え! その発想はなかったんだけど!」
「ええー……にぶーい。ひよ、にぶーい」
「いや、そもそも人間、自分のことは冷静に見れないっていうか、わからない……よね。うん。っていうか、今日はそんな話で呼び出したんじゃないでしょ!」
和美に向かって手を差し出した。