初恋のあじ


「私が聞きたいのは、理由だよ!」

私は、
また包丁を振り上げた。

「咲夜くんが誘ってきたのよ!」

……えっ?
咲夜ガ誘ッテキタ?

「咲夜くんが誘ってきたの。
ママも、パパに相手にしてもらってなくて、誘いにのってしまったの。
本当にごめんなさい。」

私は、ママが言ってることがわからなかった。
咲夜が誘っていたの?
ヤりたかったのは、咲夜だったの?

私は、無表情で包丁をママのお腹に降り下ろした。

「だったら、何で赤ちゃんおろさないのよ!!」

咲夜とママの間には、赤ちゃんができた。
だからママはパパに言って、赤ちゃんをパパの子として産ませてもらおうって提案していたらしい。


< 30 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop