好きなんだ…。

やっちまった…


次の日

ガラガラッ

秋斗と冬斗が登校してきた。

「あっ、秋斗、冬斗おはよ!」

笑顔で蕾が挨拶してきた。

「おはよ」

「……」

冬斗はちゃんと挨拶したが秋斗は何故か不機嫌。
挨拶もせずに自分の席へと座った。

「ねぇ、何で秋斗怒ってるの?」

と冬斗に聞いた。

「兄さんね、昨日寝てる時ベットから落ちて
頭打っちゃって…。それで不機嫌なんだ」

と笑いながら言った。

頭にコブできてるから触ってみな。と蕾に言っ
た。

蕾は秋斗に気づかれないようにそっと触った。

ポンッ

「いってぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

秋斗は悲鳴をあげた。

「何しやがる!!」

と勢いよく後ろを向いた瞬間…

ムニッ

………。

秋斗の顔は何か柔らかい物に触れた。

ゆっくり上を向くと、蕾の顔がだんだん赤くな
って

「い…い……いやーーーー!!」

バチンッと秋斗はおもいっきり頬を叩かれた。

秋斗はなんと、振り向いた勢いで蕾の胸に顔が
触ったのだ。

冬斗は、

兄さん…とんだ災難だな。と後ろの席で思った


「えっ…?」

秋斗は何が起こったのか分からなくて、叩かれ
た頬に手をあてて呆然とした。

だが、

胸を両手で隠すようにして、顔を真っ赤
にしているのを見て、自分に何が起こったのか
に気づいた。

「わ…わりぃ」

秋斗は顔を赤くし、うつむいたまま言った。

「ううん。わ…私がコブ触っちゃって、それか

らの偶然だし気にしないから」

蕾の顔は赤さが全然消えず、林檎のようだった


「蕾ちゃん、ゴメンね。僕がコブ触ってみたい
な事言ったから…」

冬斗は申し訳なさそうに蕾に謝った。

「お前のせいかー!!」

と秋斗は冬斗に向かって叫んだ。

「兄さん、ゴメン。少し驚かせようとしたら、
まさか…あんなことになるなんて…」

その言葉を聞いた秋斗と蕾はまた顔が赤くなっ
た。



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