あの頃より きっと。



風磨の背中をさすっていた手も止まる。





「…ありがと」





それだけ言うと、雷はすぐに去っていった。





「ちょ…お前、彩穂の応援しないのかよ」





風磨は、雷の背中に問いかける。





「はあ?…宮岸が欲しいのは、お前の応援だけだろ」





そう言って笑った雷の口元を見た風磨は、何故か胸が締め付けられた。




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