ありえへん!!
「よし気に入った。今日はとことん飲むぞ。付き合え」
「えっ?い、いや」
焼酎を注文して
「それとも早く帰らないといけないか?あっ、彼女とか待ってる」
「彼女はいませんよ」
そう、俺が転勤やと言ったら『私、遠距離無理だから』とあっさりとフラれた。
「悪いこと聞いたな」
何かを読み取ったようで俺の髪をガシガシ撫でて謝った。
「いえ…」
「惚れてたのか?」
「えっ?」
「彼女」
「う~ん。好きでした。でも惚れてたかと言うと」
どうなんやろ?
彼女の方も『遠距離無理だから』ってさっさサヨナラしたし、俺も『そうか』だけだったよな。
引き留めもしなかった。
大学ん時からだから馴れ合いって感じでもしかして恋愛感情とかはもう消えてたのかも知れない。
ただ互いに楽だから付き合ってただけかも。