ホットココアのキミ
そこにはいつも会社で見ていたヤノっちとは少し違って

なんだか恥ずかしそうにしている。

「おはよ。ごめん、待たせた??」

慌てて私が聞くと、光輝は照れくさそうに

「おはよ…いや…なんか楽しみ過ぎて、待てなくてインターホン押しちゃった…なんかダサいな…」

あははと、頭をかいていた。

「ダサくなんかないよ!嬉しい…し…私だって楽しみ過ぎて昨日中々寝られなくて、結局寝坊しちゃったし…あ…」

思わず、寝坊したことをバラしてしまった…

「そうなの?」

「い、あ、今のは聞かなかった事にして!」

「聞いちゃったし(笑)」

「もー…」

「「…ふ」」

そして、どちらからともなく笑い出してしまった。

「なんか、幸せ…」

「俺も…でも、そろそろ行かなきゃな…」

そうつぶやくと光輝は私の手を握りエレベーターへと歩き始めた。

「うん」

私は小さな声でうなづいて彼のあとをついて行った。
< 84 / 84 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:20

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop