永遠の12歳
明日は修学旅行
太郎はいつも
全力投球がもっとうだ。


明日の修学旅行も楽しみで仕方がなかった。



しおり、赤白帽にティッシュ、着替え、パンツ、バスタオル、靴下。


おやつの『よっちゃんイカ』と『タラタラしてんじゃねーよ』と『うまい棒』は1週間も前からリュックに入れておいた。


うまい棒は大好物のコーンポタージュ味で、太郎はその他の味を認めていない。


太郎は明日に備えて夜の7時には布団に入っていた。



しかしその瞬間、

居間のTVから予期せぬ予報が聞こえてきた。



『明日の天気予報はあいにくの雨。降水確率は100%です』




な…なんだと?雨!?


太郎は布団をはねのけると、カーテンをシャッとひっぺがした。


太郎は驚愕した。


夜空には本当に分厚い雲が広がり月も星も見えない。


「な…なんてこった…!俺がなんとかしなけりゃ」


太郎は焦りのあまり足が震え転けそうになりながらも、居間に向かって100mダッシュした。


太郎は母親が買い置きしていたティッシュ箱を全て取り出した。


「ちょっとあんた止めてよ、ティッシュなくなるでしょ」


「うるせぇ!お袋は黙ってろ!緊急事態だ!」


太郎は一心不乱にティッシュを丸めだした。


< 1 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop