*記憶のカケラ*

朝ごはんを食べ終えるといつも通り自転車に乗って学校へ向かう。

『いってきまーす!』

そういって玄関を出ると俺は自転車を出して乗り込む。
その後ろにいつものように亜梨紗が乗る。
そっと肩に亜梨紗の手がかかった。

「んじゃ、いくぞー」

「うん。」

そのまま2人乗りして学校へ向かった。
学校へは40分もかかる。
坂があるわけでもなく、ただただ続く田舎道を通っていく。

「今日の風気持ちいーねぇ。」

そう言う亜梨紗を見ると綺麗な茶色がかった髪を風になびかせながら笑った。

「そうだな。」

俺は平然としてる振りをして前を向き直した。
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