【BL】俺がお前にできること





そう尋ねれば剛はハァ…と嫌そうな顔で溜め息を吐く。




「何を勘違いしてんのか知らねえけど、俺は弥生なんて好きじゃねえぞ?」



「…ふーん」




「…疑ってんな?
言っとくけど、気になるヤツいるから」




その発言に俺は目を見開いて剛を見た。


まじか。
そんな態度、今まで見せてなかったじゃん。



てゆーかさ?
それならそうと最初の方に言ってほしかったんだけど…。





「どんな人?」



「そうだなあ~…昔の弥生を大人しくした感じかな」




そう答えた剛に、ぶはっと笑いが零れた。


確かに昔の弥生ちゃんは照れた顔も怒った顔も泣いた顔も隠さないし、反応も分かりやすかったもんね。



そこが可愛かったんだけどねー。



すると剛は続けて言うんだ。


でも純粋で一途なところは弥生と同じかも、って。



いったい誰なんだろー?


とか、考えながら
弥生ちゃんの試合を見ていた…。





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