Hurly-Burly 4【完】

クリスマス・イブイブ




――――――元々、7人一緒というのが珍しいものだと思う。


あの後、マックに行ってすぐにお手洗いを借りて、

早急にタイツを履き替えることに成功した。

「ヒヨリン、こっち!」

タイツの生地があまりにも脆いことに怒りを覚えるも、

お得品だったため割り切ることにした。

それにしても、注目の的になるのは分かっていた。

トボトボ歩きながら近づくと何やらお待たせしていた様子だ。

「あの、すいません。先に食べていても良かったのですが?」

「ヒヨリン、何食べてもいいかんな。」

「い、いえ、あまりお腹は空いて」

ぐう。タイミングを図ったような合図だった。

「し、仕方あるまい、フライドポテトを頂こうか!」

※開き直ったら、気にしないタイプです。

結構、さっきの逃走でくたびれた。

バイト中も何も食していないから、かなりお腹は

減っていて多少はお腹に入れて置こう。

「うぐっ」

「いっぺんに詰め込み過ぎだって・・・・」

「・・・ごふっ」

それは目の前にあれば口に入れてしまえだ。

「ヒヨリン、ジュースあるかんな。」

「・・・・うっぷす」

結局、今のこの時間は何なのだろうか?

この間から妙に変な雰囲気があるというか、

普通何だかそうじゃないんだか分からない。

隣ではナル君がアップルパイを齧ってて、

子リスのように見えた。

逆隣はユウヤでその隣の慶詩と戯れあってる。

「こ、この季節に!?」

目の前でカチコチに凍ってるアイスをスプーンで

突っつくちぃ君には驚きで言葉を失った。

ただでさえ、寒いっていうのに季節感を

感じさせない気で居るらしい。

可笑しくはないと思うけども、ちぃ君

寒そうにしながら食べるなら選択ミスだ。

「日和ちゃん、時間大丈夫?」

こういう時、常識を理解している人が仲間内に

居るって素晴らしいと思うんだ。

馨君、さっきは重い荷物のようで済まなかった。

仏像を抱えてるようなものだったよね。

今後はブレーキ力を身に付けて操作出来る

ように踏ん張るを師匠に習って置こうと思う!

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