Hurly-Burly 4【完】
ああ、駄目だ――――――――――
これだから、ここに居たい気持ちになる。
守るって言ったのに、守られた気がする。
その優しさはあたしには十分すぎるもので勿体無いほど
胸に染みてそれがあたしの糧になる。
あんまり甘やかすと調子乗るよ?
それに、もう残された時間はあまりにも少なすぎる。
「美男が花屋の息子の癖に花粉症でよ。」
「ええ!?」
「春になったら分かるだろ~」
「そっか!じゃあ、花粉症に良いもの調べとこう。」
寒い冬を越せば温かな季節がやってくる。
いつか、本当に強くなれる日が来たなら、
こんなふうに少し立ち止まってしまった日もあったなって
笑えたらいいのにな。
まだまだ、精進が必要な気がします。
「なっ!」
伊織君が意地悪そうに笑いながら肩を抱いてきてギョッとした。
「俺としてはひよちゃんは笑ってる方が可愛いけどねー。」
「へ、変態っ!どこ触ってんだ!」
「マジな話よ~。ほら、伊織君はマジで寒がりだからよ。」
「ほ、他を当たれ!!」
「えー、ちょっとぐれーいいじゃねーの。」
「よ、良くない!慶詩とイチャコラしてろ!」
「何巻き込んでんだよ。」
「だ、だって、伊織君フェロモンに!!
じゅ、術にかかったら終いなんだよ!」
恐ろしき、フェロモン魔導師め!
ちちんぷいぷいって魔法をかける気なんだろうよ。
「ほぐしてやろうと思ったんじゃねぇ~の。」
「い、要らぬよ!」
「んー?全然聞こえないね~」
「聞こえているであろうよ!!」
「別に取って食ったりしねぇ~よ」
「う、嘘だ!そ、そんなことに騙されるあたしじゃないぞ!!」
伊織君め、あたしは絶対に騙されないんだからな。
「騙されたと思ってほら~おいで。」
「ひっいいいいいいいい!?」
何もかもが全て意味があるものだとしたら、
今日のこともきっと何か意味があったんだろう。
この意味が必ず報われる日が来ることを信じよう。