Hurly-Burly 4【完】
それでも、そんな言葉を掛けてくれるなんて
夢でも見てるような気さえするよ。
「全部受け止めてやっから。手遅れになる前に
ちゃんと自分から頼ってみろ。」
そんなの狡くないかな?
頼ったりなんかしたらもっと弱くなりそうだ。
だけど、受け止めてくれるんだね。
喧嘩口調ばっかりな慶詩が言うと信じがたいよ。
「・・・・・うっ、うん。忘れない。」
「したら、ぜってぇに何とかしてやっから。」
「気持ち悪いぐらい優しい奴になりつつあるよ!」
「ねー。」
伊織君も混じってくれて良かった。
何か、しんみりなりつつあったよ。
「あ?」
「いや、あた、あたしのことなんか気にしなくていいのに。」
「そーいうわけにはいかねぇだろ。」
「どうして?」
慶詩が首を捻って横を振り向くと視線が合った。
「なんつーか、テメェには色々借りがあっからな。」
「ムフフ、何だそれ。」
「俺は仁義に熱い男だからしゃーねぇだろ。」
「ふーん、慶詩にしちゃ良いこと言ったのか~?」
伊織君がヘラヘラと気だるげに慶詩をからかう。
単純にその言葉に救われた気がする。
結局、頼るかって聞かれたら頼れないことには
変わりのないことなんだろうけど少し気が晴れた。
だって、あたしには勿体無い言葉だ。
そんな貢献すらしてないあたしにそれほど面倒見て
くれるってのはある意味奇跡みたいで少しは存在を
認められたんだって自惚れたっていいかなと思った。
「俺は別に良いことつーか、目はどうした?」
「ムムっ!その件に関しては伊織君もどうとか。
目にゴミってよくあることだよね?」
「いや、あんまナメねーほうが利口だ。」
「な、何があった!?」
このコンビに慰められるとは思わなかったから
これはクリスマスが近いことの影響でサンタさんが
プレゼントを零してしまったのかもしれないと思うと、
何故か笑えて口元を押さえてふっふっと笑った。