幕末桜
土方-Side-

「…歳、蝶ちゃんはまだ目覚めないのか…」

「近藤さん…。大丈夫さ。そのうちひょっこり出て来るって」

「…歳…」

蝶。

頼むから…、早くあの笑顔を見せてくれ…。


「土方さん。ちょっといいですか」

「なんだ?総司」

「ちょっと蝶ちゃんお願いします。僕、行くとこがあるんで」

「あぁ、わかった。早めに戻って来いよ」

「はい」

そして総司はそそくさと屯所を出た。

「歳、どこに行くか聞かなくて良かったのか?」

「…あぁ。総司のやつ、なんか覚悟決めたみてぇな顔してたからなんか考えでもあんだろ」

「そうか…」

「さぁ、近藤さん。蝶の看病行くぞ」

「あぁ!」




総司、てめぇはいったい何をするつもりだ…?

土方-Side-終
< 101 / 111 >

この作品をシェア

pagetop