【コラボ】パラレル・ラブストーリー
そんな姿も、女子のため息に変わる。
瑛は近視ではなく、ちょっとした遠視だった。
遠くのものはまあまあ見えるが、疲れると近くにピントが合いづらくなる。
だから、近くのものを見るときだけ、メガネを使用していた。
老眼鏡みたいで格好悪いのが、瑛には不満だった。
「ええのかなあ、そんな態度で。
お前さんの大事な、後輩ちゃんのことやで?」
「?」
大事な後輩だと?
すぐに頭に浮かんだのは、生徒会の後輩である三人だった。
「坂下クンってイケメンいるやんか。
あいつと安城まりあちゃんがつきおうてるらしいで」
「……は?坂下と、安城?」
瑛は思わず聞き返してしまった。
意外だったからだ。
つきあったりするなら、龍真と神無だと思っていた。
「へえ……」
「白昼堂々、抱き合ってちゅうぅぅぅぅ~っとしてたらしいで?」