カタナ
カタナのおわり
あたしが初めて木刀で暴力をふるった時、あたしはまだ中2だった。

それから約1年半、ずっと木刀を持ち続けていた。

ずっと持ち続け、暴力をふるい続けた。

その行為が、自分で自分を壊していっていることにも気が付かず。

ずっとずっと。1年半ずっと。

あの男が、ささやくのならば。

あたしの耳にささやいたならば。

あたしは、あたしは、ふるい続けた。


「次はコイツを、消してもらいたいんだよ。」


微笑みながらあたしにそうささやいたあの男。

あの男に言われて木刀を振り上げていた。

あの男のささやきがあたしを壊していったんだ。





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