《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
「栗原さんって凄いですね。二人の出来る社長から頼りにされてますね」


「・・・」
俺と栗原さんは後ろで、二人のやり取りを訊いていた。


「俺は別に、栗原をクビしようとは考えていない…ともかく、俺は忙しい。
早く、栗原を引き取って帰りたい」


「…これも何か縁。相馬社長…さっきの会議で話していた長年の夢の化粧品業界参入。思い切って、濱部社長に相談してみたらいかがですか?」


「会議を訊いてない…お前がどうしてそんなコト、知ってる?」


「盗聴させて貰いました。ウチも上層部がゴタゴタしてて、大変なんです。そうですよね?濱部社長」


「余計なコトを。まぁ、別にソーマとビジネスパートナーの契約を結んでやってもいいが、相馬社長が俺の出す条件をOKするならの話だ」



< 64 / 191 >

この作品をシェア

pagetop