夏音



「ごめん、今日は用事あるから。」


ほんとは用事なんてない。
今日なんて暇すぎて困ってるくらいだ。

これは、今以上に玲を好きにならないための、小さくて大きな嘘。


「あ、そっか。じゃあまた今度。」


にっこりと笑う玲の姿に覚える罪悪感。




玲、嘘ついてごめん。
心の中でそう呟きながら、私は玲の家をあとにした。


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