曖昧ショコラ【短】
「俺は一緒にコーヒーでもどうかと思っただけだけど?」


「……っ!」


やられたっ……!


ニヤニヤと笑う篠原が何を考えているのかなんて、言われなくてもわかる。


「お前こそ、何考えてたんだよ?」


彼は頬杖を付き、カウンター越しにあたしを見上げた。


「べ、別に何もっ……!」


「勝手にエロい想像してんじゃねぇよ」


「だから、してませんってば!」


篠原はクッと笑うと、おもむろにキッチンにやって来た。


「何ですか……?」


落ち着きを取り戻さない心臓を叱責しながら、慌てて泡だらけの手を洗う。


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