わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
声の方向は…

あの机。

「ねえ、だれ? どこにいるの?」

「この声をもう忘れたか…おれだよ」

その声が終わった、

と同時に…

彼の机に人の後ろ姿がうっすら現れた。


次第にしっかりとした輪郭となり…

ぼやけた焦点が合ったみたいに、
はっきりと目の前に見えてきた。
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