わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
ゆっくりと机の下に両手を持っていき、

…今だっ。

わたしは思い切りその手を振り上げる。

机が転んで、彼の足元に命中。

わたしって…
コントロールだけはいいみたい!

その隙に慌てて、教室を飛び出した。

校庭に出たところで、教室を振り返る。

あのときと同じように、

彼が窓から見ていた。

「また逃げるんだな、卑怯なやつ」

あんなに離れてるのに、
声はすぐ耳元で聞こえてくる。

そんな感じだった。
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