わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
弐壱
家に戻って、自分の部屋に入った。

ベッドに横になり、今日を振り返る。

彼は、悪い心、弱い心があったから
と言った。

きっと…

わたしの中にもそんな心でいっぱい。

彼氏の親友を好きになったのだって、
そう。

自分だけ死にたくなくて逃げたのも、
そう。

彼より…

もっともっとそんな心でいっぱいだ。


わたしには生きる価値がある

って彼は言ったけど…

今のままじゃ、なにも変わらなかった。

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