赤い糸のその先は…。

いつもは、私ばかりがからかわれているから、


人のそういう場面を見るのは楽しいかも。


顔を赤らめているユキちゃんは可愛かったし。


「あぁ、話は本当だよ。あの日、小犬に追いかけまわされた挙句、


泥だらけになったところを兄貴が助けたらしいよ。」


課長が教えてくれた。


へぇ。  で?   それだけ?


「で、泥だらけになって、


『こんなんじゃあ、お嫁にいけないよぉおお。』って騒いで、


兄貴が『大きくなったら、僕がお嫁さんにしてあげるから泣かないで。』って、


言ったらしい。」
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