ぬくもりをもう一度
後輩にまで心配かけるなんて、

俺は本当に情けないヤツだ。


「どうって、別に。普通だよ」


そして、郁哉にまで

強がってみせる自分が腹立たしい。


さらけ出せるはずの相手なのに、

色恋沙汰となると心と口が

喧嘩してしまうらしい。


「普通って……。阿久津さん、

 普通じゃわかんないっすよ。

 なんかこう、ほら

 『お互い燃え上がっちゃいました』

 的なこと、なかったんすか?」


酔いがまわっているせいか、

郁哉のいう事が露骨過ぎて

返す言葉が見つからない。


やっぱりコイツは、

いくつになってもチャラいままだ。






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