ぬくもりをもう一度
またいつもと変わらない1日が始まる。


ただし俺以外は、だけれど。


きっと学生だったら、

間違いなく今日は家に

引きこもっていただろう。


でも社会人であり

少しは責任のあるポジションにいる今、

そんな子どもじみた事は絶対に出来ない。


会社にいけば、アイツがいる。


昨日、香澄に向かって

“俺と付き合ってる”と告げた野々原が。


郁哉に会うまでの間に、

野々原との話は

きちんと収めておかなければ、

と考えていた。


ふうっと息を整えてから、

俺は会社へと一歩入った。


エレベータに乗り込んで、

自分の部署へと向かう。


なるべく表情を変えないように

心がけながら、

「おはようございます」と

挨拶をして席へ座る。




< 179 / 297 >

この作品をシェア

pagetop