ぬくもりをもう一度
なんで俺はあの時、

自分の気持ちに正直に

ならなかったのだろう。


香澄が大切に想っているのなら、

なおさらあの時、

俺の方からきちんと

連絡を取ればよかったのに。


……そう後悔したって、もう遅い。


目の前にいる香澄は、

もうとっくに

“俺の香澄”ではないのだから。


俺が言葉に詰まっていると、

カシスオレンジの甘い香りを

漂わせながらゆっくり話し始めた。




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