先輩とあたし。

『まだ聞いてないよー』

「はよ聞けよー」

笑いながら言ってくる亮太くんに、ちょっとムッときてしまった。

『うーん…。いつか聞く』

「いつかっていつよ」

『わかんなーい』

一応笑って答えておいた。

長く歩いていると、見たことがあるような道が見えてきた。

「真香中まででいい?」

『うん。全然いーよ。これ以上、迷惑かけられないし』

「べつに迷惑じゃねーし」

『うっそだー。真香中まででも送ってくれてありがとー』

「いーえ」

そんなことを話して歩いていると真香中が見えてきた。

やっとここまでこれた…。

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