ダイヤモンドの誘惑
出た途端、

ここに来た蓮と鉢合わせしてしまった。

・・・

私は目線を逸らし、

蓮の横を通り過ぎようとした。

・・・

「…待て」

そう言った蓮は、

私の腕を掴むと、

壁に押し付けた。

・・・

そんな切ない目をしないで・・・

・・・

「・・泣いてたのか?」


「・・・え?」

・・・

そうか、さっきまで泣いてたんだから、

目が赤くなってる。

「アイツの所に言ったのに、

なぜ泣いてる・・・

かすみは幸せじゃないのか?」

「それは・・・」

・・・

幸せなはずない・・・

今、私は不幸のどん底・・・
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