ダイヤモンドの誘惑
「かすみとこうやって、

ゆっくりする時間が欲しかったから、

寝る間も惜しんで、仕事を済ませてきた」

・・・

「何とでも言えるわ」

・・・

嬉しいくせに、

そんな言葉を発した私。

・・・

「オレの事が嫌い?」

「き・・きらいよ」

私の言葉に、

フッと笑った蓮。

・・・

「何よ?」

「嫌いな相手から貰った

このネックレスを、今も大事に

付けていてくれるのはなぜ?」

・・・

そう言って私の首に、

大事に掛けられたネックレスを

持ち上げた。

「し・・・知らない」

その言葉しか思いつかなかった。
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