青空バスケ―番外編―
「まぁ、俺がここに来たのは幼なじみの第一希望だったからなんだけどさ」
「あの子を追いかけてきたってわけ?」
「違……いや、そうかもな。
とにかく、俺にとってはアイツがいなきゃ意味がなかった」
「意味が……なかった?」
ますます訳が分からない。
俺が一人で頭を悩ませていると、高瀬はゆっくり口を開いた。
「……約束したんだよ。
一緒にインハイに行こうって……アイツと」
……そう言った高瀬の顔は、とても穏やかだった。
すぐに分かった。
高瀬はあの幼なじみのことが好きなんだって。
高瀬の表情が全てを語っていた。
「小学生の頃の話だけどな。
……それでも、俺にとっては大事な約束」
昨日初めて会ったばかりだけど、分かる。
コイツはバスケが大好きで……幼なじみを何よりも大切にしてるって。