赤い月 肆
「うわ、小山が頭撫でてる。
やっぱ、凹んだ?
鬼神サンでも?」
騒々しく扉が開き、カップを乗せたトレーを持った大吾を先頭に、三人が戻ってきた。
祥子がうさぎの隣に陣取り、いきなり彼女の肩を抱く。
「わかるよ、姐御ぉ。
大吾と元カノが抱き合っちゃってたりしたら、私ならキレるね。
嫉妬のあまり暴れるね。」
「そうか。
祥子は若いな。」
((((オメェは幾つだ?!))))
薫、大吾、祥子、小鞠の心の叫びが聞こえないうさぎは、小首を傾げて笑った。
可愛いな、おい。
まじで幾つだ。
詐欺か。