AZZURRI~AZZURRO番外編~
ケシャはもうすぐ19歳になる
盗みを働いた頃は汚らしくやせ細っていたが
女官としてユキノに仕えるようになって数年経った今では
体つきもふっくらと女性らしくなり
着飾る事はしないが美しく成長していた
年頃の娘だし
そろそろ結婚してもいい年齢になるな
ジャンはそう考えながらも
心のどこかに小さな引っかかりを感じた
「それは良かったな。
では、何故隠した?」
「その…恥ずかしかったんです。
こんな事されたの初めてですし…
私、その方とまだ一度しかお会いしてないのです。
それなのに…」
そこまで来てケシャの顔が急に赤く染まった
「告白でもされたのか?」
「!!」
どうやら図星か…
ケシャの反応を見てジャンは軽くため息をついた
自分より10歳離れている娘
恋だの愛だのに憧れる年齢にしては遅いが
貧困に追われてそんなモノにうつつを抜かす暇も無かったのだろう
「…私は、その方の事はなんとも思っていませんし
その、よく知りません。
ですが…今度家に来るような事を言われてしまい
どうしていいか悩んでいました。」
「喜んで迎えればいいのではないか。」
「そんなこと…弟たちもいますし…
それに、こんな身分の高い方では御持て成しする事が出来ません。」
盗みを働いた頃は汚らしくやせ細っていたが
女官としてユキノに仕えるようになって数年経った今では
体つきもふっくらと女性らしくなり
着飾る事はしないが美しく成長していた
年頃の娘だし
そろそろ結婚してもいい年齢になるな
ジャンはそう考えながらも
心のどこかに小さな引っかかりを感じた
「それは良かったな。
では、何故隠した?」
「その…恥ずかしかったんです。
こんな事されたの初めてですし…
私、その方とまだ一度しかお会いしてないのです。
それなのに…」
そこまで来てケシャの顔が急に赤く染まった
「告白でもされたのか?」
「!!」
どうやら図星か…
ケシャの反応を見てジャンは軽くため息をついた
自分より10歳離れている娘
恋だの愛だのに憧れる年齢にしては遅いが
貧困に追われてそんなモノにうつつを抜かす暇も無かったのだろう
「…私は、その方の事はなんとも思っていませんし
その、よく知りません。
ですが…今度家に来るような事を言われてしまい
どうしていいか悩んでいました。」
「喜んで迎えればいいのではないか。」
「そんなこと…弟たちもいますし…
それに、こんな身分の高い方では御持て成しする事が出来ません。」