野球嫌いなあたしと、先輩。
「ふっ!照れてんの?」


か、からかわれた……!

余裕寂々でムカつくー!


「もう!そんなくだらない話なら、あたし行くからっ」


背中を向けた瞬間、ギュッと手首を掴まれた。


「夢!今日一緒に帰ろうぜ?」


「……っ!?」


いきなりの呼び捨て。

触れられた手首。

誘いの言葉。

おまけに、笑顔つき!


もーっ!本当に何!

このバカ、最近よく笑うようになった。


……調子狂うんだよ。
< 29 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop