野球嫌いなあたしと、先輩。
6回表:あたしの思い違い
長い週末が明け、学校へ向かうために家を出る。


「夢!おはよ」


「……アンタ、バカなの?」


笑顔の皆川誠二郎を見て、ため息がこぼれる。


「てか、朝練は?」


「キャプテンになってから初めてサボった」


そこまでして、わざわざ?

まじで意味不明。


「アンタさ、悩みとかないでしょ?」


野球うまくて、仲間に尊敬されてて、女にもモテて……

あたしなんかと違って、高校生活エンジョイしてるもんね。


「……悩みってのは結局、どうにかしたいから悩むんだろ?そういう意味なら確かにない」


なんて言ってるくせに。

何でそんな作り笑顔なんだよ。


ムカつく!

アンタもあたしに線を引くんなら、あたしの問題も放っといてよ!
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