野球嫌いなあたしと、先輩。




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「お帰りなさいませ。誠二郎様」


「コイツが電話で話した夢。夢、家のことはこの坂本に聞いて」


うげー。

まさか、家がこんな金持ちだとは……。


豪邸に執事?

これじゃ尚更、悩みなんかないでしょ。


「失礼ですが夢様。誠二郎様と仲良くなられたのは最近のことでございますか?」


え?仲良くなったというか、まとわりつかれてるだけだけど。


「話すようになったのは最近ですね」


「やはり。左様でございましたか」


アイツと違って、坂本さんは優しく笑った。
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