野球嫌いなあたしと、先輩。





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その日の練習中。

フリーバッティングで打ちながら夢のことを考える。


答えは相変わらず出ない。


そんなとき、グラウンドの横を通って帰ろうとする夢を見付けた。

智を一瞬確認した後、そのまま何もなかったように足を動かす。


「クソ!あのバカ女……っ」


俺には目もくれないのかよ!


ムカついた!


気付け!

カキーン!


こっち見ろ!

カッキーン!


俺を見ろっ!

カッキーンッ!
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