わたしの前から突然、消えたモノ…
わたしは顔がある街中をふらふら、漂う。

いつもは、男の顔を見ながら…
評価つけながら歩いてた。

なのに、今は下を向いて歩いたまま。

見知らぬ男が声をかけてくる。

そこのかのじょー、学校やすんだの?
ねえ、一緒に遊びにいかない?

顔さえ見ずにそのままスルー。

前なら、まずは顔確認だったのに。

わたしの頭はあなたのことでいっぱい。

神様は意地悪だなって、最初は思った。

けど、それは間違いだって気づいた。
ちゃんとあなたに会えたんだから。

わたしはマネキンじゃない。
あなたはそれを教えてくれた。
あなたが…

ほんとのわたしを見つけてくれた。

わたしの心が苦しんでいる。
ひとの心を好きになるって…

こんなに辛いんだ。

顔を好きになるときって

別れるとすぐに頭から消えていったのに。

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