ひとり恋 ~マイセルフパラダイス~ (ロングバージョン)
「あたし、学級委員なんてヤッパできないっ。みんなの先頭に立ってクラスを引っ張ってくことなんてできないよっ」
「じゃあさ、この際、他のみんなのことは一切アウト・オブ・眼中にして、カレシとふたりっきりで旅行してる気分になっちゃえばいーじゃん♪」
彼女からの思いがけない提案だったけど、言ってる意味が全然分からない。
「なにソレ? あたし、カレシなんていないよ」
「またまたァ♪ そのアゴのニキビは、なに? カレシにベタ惚れされてる証拠じゃん♪ あたしの目はゴマかせまないよ♪」
「えっ?」
思わずアゴに手をあてるあたし。たしかに少し前から、アゴにニキビが出来てて、少し気にはなってたんだけど。
「なんでアゴにニキビがあると、惚れられてる証拠なの?」
「アレ? 最近の若いコは“ニキビ占い”知らないのかな?」
「ニキビ占い?」
「ニキビが顔のどの部分に出来てるかで恋を占うのよ♪ “額”、“アゴ”、“左頬”、“右頬”が、それぞれ“思い”、“思われ”、“フリ”、“フラレ”に該当するわけね♪」