セックスフレンド
「えっ……」

それは、本当に突然の事だった。
訳が分からない。

「マナ、男いるだろ?」

「男? 彼氏なんていないよ」

「じゃあ、マナが熱を出した日、家に来てた男は誰?」

「……」

瑞希くんは、貴広の事を彼氏だと勘違いしてるんだ。
そして見られたんだ──。

「金曜日。マナの家に来たんだよ。見舞いに行くと連絡すれば、マナは遠慮すると思ったから。
連絡しなかった」

「瑞希くん、あのね」

あたしの言葉を遮り瑞希くんは口を開く。

「チャイム鳴らしても出てこないから、寝てるのかなって思った」

「……」

「だから、時間をおいてまた行ったんだよ。そしたら─」

「そしたら?」

「車を降りてすぐだった。マナの家から男が出てくるのが見えた」


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