セックスフレンド
“何があった?”って。

だいたいの事は、ミカちゃから話を聞いていて知っているクセに…

それに、今日だってあたしが瑞希くんに会いに行ったことは貴広は気付いてるハズだし、そこで散々な目に合った事も勘のいい貴広は気付いてるハズ。



15分くらいして、アパートの前に車が停まる。

「……」
「……」

お互いに何も話そうせず、少しの間、沈黙が続いた。


「マナ、車から降りてくれないと、オレ帰れないんだけど」

先に口を開いたのは貴広の方だった。

そうだ。
あたしが降りないと、貴広は帰れないんだ。

「車から降りないなら、この前みたいにキスするよ」

「すればいいじゃない」

あたしは半分投げやりな気持ちで言った。
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