セックスフレンド
「すごい混んでるな」

「想像以上かも」

貴広とあたしは、人の多さに驚いていた。

今日は、大型ショッピングモールのオープンの日。

初日だし土曜日だしで、混雑している。

あたし達は、朝、早起きをして、高速道路で三時間かけてここまで来たのだ。

本当、よく人が集まってくるよね。


「マナ、どこの店入りたい?」

「えーっ……どこってのはないけど」

「じゃあ、適当に入って行くか」

貴広はそう言って、あたしの手を取り歩き出した。

それは、あたしと貴広の間で初めてのことだった。

そういえば、あたし瑞希くんとは手をつないだことなんてなかった。

まっ…セフレとは手なんかつながないか。

貴広の大きな手。

あたしは素直に手をつないでいた。




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