セックスフレンド
「そう」

「そんな毎日を送っていたある日。
マナと出会った」

瑞希くんは、3本目のタバコに火をつけた。


「最初は、一夜限りの関係のつもりで近づいた」

「……」

「でも、一晩過ごして、関係を持ったら。
マナのこと好きになったよ」

「嘘……」

瑞希くんは、あたしのことを好きだったの?

「嘘じゃない。でもマナにどうしても好きだって言えなかった」

「どうして?」

「つき合うなら、オレの過去を知って欲しいと思ったから。
でも体売ってた過去なんて話したら、オレは嫌われると思ったから」

瑞希くんが、タバコの火を消しながら言う。


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