一緒に歩こう
私の違和感をさらに深くしたのは、夕飯の席だった。

料理を運んでいる最中にそれは起こった。

「祐介ちょっとは手伝っ…何指くわえてるの?」

「へっ?あぁ…」

祐介は何事もなかったかのようにテレビを見始めた。

祐介…テレビみながら食べるのはいいけど…ご飯こぼれてるよ
それにアニメなんて見ないじゃん。

ねぇ…今目の前にいるのは本当に私の知ってる祐介なの?

私が愛して、結婚したいと望んだ祐介なの?

教えてよ。

どうしちゃったのよ!

「祐…介?」

そっと呼び掛けてみる。

「あっ?何?」

話し方は祐介なのに、顔はまるで上手くご飯を食べられない子供のように汚れていた。

< 9 / 13 >

この作品をシェア

pagetop