好きなんてありえない!!


梓が叫ぶが先輩は気にせず話す。

「俺が卒業した後もメールとかで
いつも話してた、で裕太が死ぬ前の
日に『由美をよろしく頼む』」ってき
て意味が分かんねぇから電話したのに
出なくて……」

先輩がうつむく
泣くのを堪えていた。

「裕太が死ぬなんて信じられなかった
でも裕太はお前から由美を守ろうと
したのは違いねぇ」

「そ、んな……」

梓がしゃがみこむ。

「だから、俺、由美のこと結構前から
知ってたんだ」

「先輩………」

先輩の目はすごく優しくて吸い込まれ
そうなほど綺麗だった。

「そんなの信じないっ!!」

梓が突然立ち上がり叫ぶ。

「俺、裕太からお前のことについて
相談にのってたからあいつが苦しんで
るの知ってた」

「…」

「でも俺は助けてやれなかった」

先輩の目から涙がこぼれた。

「はっ…ざまあみろよ!」

梓は狂ったように叫ぶ

「あたしは殺してないわ!!
あんたが殺したのよ!あんたがちゃん
と裕太を支えてあげないから!!」

ーバシンッ

「……った…」

梓が頬をおさえる

梓の頬を叩いたのは私だ。



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