危険な彼と危ない初恋
本当は、凄く凄く恐い。
真実を知るのが恐い。
だって、頭の中ではきっと分かってる。
沙良の言う“彼”とは、ほとんどの確率で桐だと言うことを・・・・・・・・
だから・・・・分かってるからこそ言葉で受けとる事がキツイ。
でも、聞かなければなにも始まらない。
絶対に真実を知るのは誰だって辛いだろう。
自分ばっかり辛いと思うな!!
だって、沙良もじゅーぶんいや、私なんかと比べ物にならないくらい辛い思いしてる。
そうやって、自分に言い聞かせた。
だけど、言葉って不思議。
たった一言で喜んで。
たった一言で泣いて。
たった一言で怒って。
私達は、そのたった一言で一喜一憂している。
だからこそ、言葉って重みがあるんだよね。
改めて思った。
だから、ちゃんと聞かなくちゃ。
言葉にしなきゃ始まらない。
だから、言葉でしっかり伝えよう。
たとえ、どんなシンプルな言葉でも――――・・・・・・・